バイク倒立フォークのメリット・デメリットは?正立フォークとの違いから調べてみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
YZF-R25(全体)

みなさま、こんにちは!マルです。

最近のバイクは倒立フォークがだんだん増えてきたように思えます。

例えば、YAMAHAのYZF-R25は、2019年モデルから正立フォークから倒立フォークに変更されています。

(詳しくはこちら⇒ 2019年新型YZF-R25の発売日や価格は?スペックやカラーを2018年と比較してみた )

でも、意外と知られてないのが倒立フォークの実態。

そもそも倒立ってどういうの?正立と何が違うの?倒立にしたら何がいいの?とわからないことだらけですよね?

 

そこで、ここでは、

  • 倒立フォークと正立フォークの違い
  • 倒立フォークのメリット・デメリット

について、ご紹介します!

 

*フロントフォークが倒立か正立かの見分け方(違い)*

ここでは、自分のバイクが倒立なのか、正立なのかを見分ける方法を違いからご紹介します。

まずは、それぞれの特長から。

◆ 倒立フォークとは?

 まず倒立フォークについて見ていきましょう。下記の画像、フロントフォーク周辺をよく見ていただくと上側(インナーパイプ)が太くなっていて下側(アウターパイプ)が細くなっていますね。こちらが倒立フロントフォークです。

 下の画像はオンロードマシンに倒立フロントフォークが採用されている例です。最近では倒立タイプのフロントフォークを採用しているバイクが多く販売されており今やバイクにおけるフロントフォークの主流となっています。

YZF-R25(全体)

出典YZF-R25|YAMAHA

 

拡大してみると・・・こんな感じのフロントフォークです。これが倒立フォークです。

 

YZF-R25(倒立サス)

出典YZF-R25|YAMAHA

 

次に、オフロードタイプのバイクで倒立フォークが採用されている例を載せます。下の画像のようにオフロードタイプではよくわかりますね。ちなみに倒立フォークが採用され始めたのはオフロードが最初といわれています。

 元来、荒れた土地を走ることを目的とされているバイクであり、倒立フォークの恩恵を最も享受することができるため、最初に採用され始めました。現在のオフロードコンペモデルのバイクほとんどがこの倒立フォークを採用しています。

 

CRF250L(全体)

出典CRF250L|HONDA

 

次の画像は、ホネホネ状態ですが、よくわかりますね!

 

 

 

 

CRF250L(シャシー)

 出典CRF250L|HONDA

 

次に、正立フォークについてです。

 

◆ 正立フォークとは?

 画像のように下(アウターパイプ)が太くなっていますね。これが正立フォークの特徴です。倒立フォークと正立フォークはインナーパイプとアウターパイプの位置が上下逆になっています。元々バイクが普及し始めた当時にはこの正立フォークしか選択肢がありませんでした。倒立フォークを開発し実装するだけの技術力がなかったからだと言われています。

 

ホンダレブル250(全体)

出典Rebel250|HONDA

 

拡大してみると・・・こんな感じのフロントフォークです。これが正立フォークです。

 

ホンダレブル250(フロント)

出典Rebel250|HONDA

 

こちらも、オフロードタイプのバイクの正立フォークも見てみましょう。下の画像ではインナーパイプにカバーがかけられていますが下側が太くなっています。このように倒立フォーク正立フォークには違いがあります。

 

XLR250(全体)

出典XLR250|HONDA

 

 次に、倒立と正立の見分け方です。

 

◇ 見分け方

見分け方を簡単に言うと、

  • 倒立フォーク⇒ タイヤ側()が細く、ハンドル側()が太い
  • 正立フォーク⇒ タイヤ側()が太く、ハンドル側()が細い

となります。

見分け方は、フロントフォークのインナーパイプ(細いパイプ)とアウターパイプ(太いパイプ)の位置の違いによって見分けることができます。フロンフォークは構造上太いパイプと細いパイプによって機能しています。

 倒立フォークでは、インナーパイプが下側にありアウターパイプが上側にあります。正立フォークはインナーパイプが上側にあり、アウターパイプが上側にあります。

 また倒立フォークではインナーパイプがタイヤと固定されており、正立フォークではアウターパイプがタイヤと固定されています。こうした違いを見ることで倒立フォークと正立フォークは見分けることが可能なのです。

 

*バイク倒立フォークのメリット・デメリットは?*

倒立フォークと正立フォークの違いがわかったところで、倒立フォークのメリットはあるのでしょうか?

次に、ご紹介していきますよ!

 

◆ 倒立フォークのメリット

倒立フォークのメリットを簡単にまとめると、

  • 見た目のイメージがかっこいい
  • 剛性が高く、カーブを曲がる時や急制動の時にに耐えてくれる
  • バネ下重量を低く抑えることができるためパワーのロスが少ない
  • オイル量を多く確保できるためストロークに優位性がある

の4つになります。 

ではそれぞれについて見ていきましょう。

 

①見た目にレーシーなイメージを与えてかっこいい。

 見た目がレーサーバイクのような感じでかっこいいという部分がメリットですね。自分のバイクはいつもかっこよくあってほしいもの。その中で正面から目に入る部分なのでできるだけレーシーな見た目のほうがかっこいいですよね。

 多くのレーシングマシンでも採用されている様に倒立フォークはレース用マシンにとって標準装備ともいえるものです。そのため倒立フォーク付きのバイクを選ぶことは見た目と相まって自分自身のバイクをグランプリマシンの様な見た目に仕立ててくれます。

 

②剛性が高く、カーブなどを曲がる時や急制動の際に耐えてくれる

 より太いアウターチューブがハンドルと直接固定されているため、急制動時やカーブを曲がる時に車体のねじれをより低く抑えることができます。また、大排気量のマシンでは大きなパワーに耐えるためフレーム自体も剛性が高くできていることが多いです。そのためバランスをとるためにフロント部分の剛性も確保しなければなりませんが、正立フォークはインナーチューブがハンドルにクランプされているため剛性が確保できません。

 そこで倒立フォークを使用することで大きなパワーにも耐えることができ、またカーブを曲がる時の安定性も確保することができるのです。

 

③バネ下重量を低く抑えることができるためパワーのロスが少ない。

 バネ下重量が低い、ということはつまり、細いインナーチューブを下に持ってくることができるため重量物をバイクの上に持ってくることができるということです。これがなぜパワーのロスにつながるかというと慣性の法則によるものです。

 例えるなら、普通の人が100Kgの靴をはいて歩くのと1Kgの靴を履いて歩くのはどちらが歩きやすいか、ということと似ています。これは大げさな例えですが要するに理論は同じなのです。

 そう考えると、倒立フォークは1Kgの靴を履いている様なイメージになるため走るのに必要なパワーは少なくて済むこともメリットとなります。このためレース用マシンでは倒立フォークが多く採用されているのです。

 

④オイル量を多く確保できるためストロークに優位性がある。

 基本的にフロントフォークでは上にある構造物のほうが多くストローク、つまり伸び縮みできる幅を持っています。倒立フォークではフォークオイルが充填されているアウターチューブが上側にあることで多くのオイル量が確保でき、ストロークのセッティングの大きな幅や特性を変化させられるメリットがあります。またインナーチューブが下にあることでタイヤの動きを抑制する力が大きく、路面の凹凸などに対して車体を安定させる力が強いです。オフロードバイクでの採用が初めなのも上記のメリットを最大限生かすための選択です。

 

それでは、デメリットはあるのでしょうか?

 

◇ 倒立フォークのデメリット

倒立フォークのデメリットを簡単にまとめると、

  • 複雑な構造なので価格が高め
  • OH(オーバーホール)の際の費用がかかる。またひとりで行うにはハードルが高め

の2つが挙げられます。

 

ではそれぞれについて見ていきましょう。

 

①複雑な構造なので価格が高め

 基本的な構造自体は正立と変わりませんが、倒立フォークでは構造が複雑であることが多く、価格が高いです。そのため車体価格も高いことが多くデメリットと言えます。また一部の倒立フォークではさらに機能を強化するために窒素ガスを充填したサブタンクを設けているものもあり、さらに高額な価格となる場合があります。

②OHの際の費用が高め。また自分自身で行うにはハードルが高い。

  倒立フォークのOHには特殊工具が正立フォークよりも多く必要になったり、窒素ガスが充填されているタイプのものでは分解が特殊な環境でなければできないなどの制約が多くあるためOHの費用が高めとなります。

 また自分自身での整備も不可能ではありませんが、逆に自分自身で行うほうが環境を用意する必要も出てきてしまうために費用対効果を得られずかえって高額になってしまいます。

 

では、正立フォークではどんなメリットがあるのでしょうか?

 

◆ 正立フォークのメリット

正立フォークのメリットを簡単にまとめると、

  • OH時の費用が安い。またひとりでも行うことができる
  • バネ下重量の重さがあるため、路面の影響をある程度緩和できる。
  • インナーチューブが上にあるため飛び石などでキズが付きにくい

の3つとなります。

ではぞれぞれについて見ていきましょう。

 

①OH時の費用が安い。また自分自身でも行うことができる。

正立フォークのOHは比較的容易なためひとりでも行うことができ、安価にOHを行うことができます。しかし重要な車体のパーツのため未経験または知識の少ない人が行うことで事故につながる恐れもあるため注意しましょう。

 正立フォークにも2種類あり、シンプルなプリロード機構のみを持つものと、カートリッジ式のものもありますが前者は比較的すべてのパーツの分解が容易です。後者は不可能ではありませんが手間と時間がかかってしまいます。よく知ってる方と行った方が無難です。

 

②バネ下重量の重さがあるため、路面の影響をある程度緩和できる。

 倒立フォークでもお話しましたがバネ下重量の話です。正立フォークではアウターチューブが下にあるためバネ下重量が重く、そのためパワーのロスとなりますが、そこには違う一面もあり、重いものを持ち上げるには大きい力が必要となるため路面の細かな影響を受けにくい、というメリットもあります。

 倒立フォークは凹凸に対して強い反面、路面状況の影響をモロに受けてしまいますが、正立フォークではバネ下重量のため路面影響を受けにくいのです。

 そのためツアラーやクルーザーなどの長距離ツーリング用のバイクでは多く採用されています。

 

③インナーチューブが上にあるため飛び石などでキズが付きにくい。

 フロントフォークの中で最もキズが付きやすいのがインナーチューブです。倒立フォークはインナーチューブがタイヤの近くにあるため飛び石などでキズがつく可能性が高いです。しかし正立フォークはインナーチューブが上にあり、地面からの遠いため飛び石で傷つくことは少ないです。

 インナーチューブが傷ついてしまうと、オイルシール等の破損にもつながりフォークオイル漏れなどの故障原因にもなってしまいます。

 

では、正立フォークのデメリットはどうでしょうか?

 

◇ 正立フォークのデメリット

正立フォークのデメリットを簡単にまとめると、

  • 剛性が低いため、レーシーな走りの際には影響を受けやすい。
  • アウターチューブが下にあるため水やほこりがフォークオイルに混入する可能性が高い

の2つが挙げられます。

 

ではそれぞれに見ていきましょう。

 

①剛性が低いため、レーシーな走りの際には影響を受けやすい。

 正立フォークでは細いインナーチューブがハンドルに固定されているため剛性が低くなってしまいます。特に高速度域でカーブを曲がる時では大きな力がかかりますが、剛性が低くなり、左右にねじれが出てしまうこともあります。ライダーからしたら、曲がりづらい感覚になりやすいです。

 

②アウターチューブが下にあるため水やほこりがフォークオイルに混入する可能性が高い。

 アウターチューブ(細い方)が下にあり、ダストシールやオイルシーツなどが上を向いてる関係上、水などの不純物がフォークオイルに混入することがあります。倒立フォークではアウターチューブ下を向いているため比較的混入は起こりづらいですが、正立フォークでは水やほこりなどの付着物がそのままダストーシールをすり抜けてしまう場合もあるため注意が必要です。

 

 ここまで倒立・正立フォークの違い、メリット・デメリットを書いてきましたが、マルがおすすめするのは正立フォークです。

 なぜなら、普段の乗りの範囲内で倒立フォークの恩恵に授かれることが少なく、なにより維持にもお金がかかってしまうためです。また、倒立フォークはカッコよさもありますが、正立フォークでも社外パーツでカスタムすることによりさらに見た目もレーシーにすることができるからというのもあります。

 マルは基本的にはオンロードマシンは正立フォーク、林道やMXなどの競技用は倒立フォークという場面に分けて選んでいます。バイクの見た目も決める重要なパーツなのでしっくりと悩んで見て下さい。

 

*まとめ*

最近のロードバイクは倒立フォークを採用しているものが増えてきました。

確かに、機能などは格段に上がってはいますが、それに付随して、構造も難しくなって、一般のライダーからしたら、整備がしずらくなってきています。

しかも、業者じゃないとできないタイプのものもあるとなると、もう手は出せません。

機能をアップさせるのもいいですが、自分の思うようなバイクに仕上げられないのは考え物ですね。

一般ライダーでも簡単に整備できるような道具とかが出来てくることを望みますね。

 

それと、初心者や街乗り程度なら、正立フォークのバイクがいいと思います。 カーブでねじれるような曲がり方はほぼしないと思うので。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*